スマホ首は首痛の原因となりうるか?
「スマホばっかり見て姿勢が悪いと首が痛くなる!」
そんな脅しを文句よく聞くようになりました。
最近は、子供用ゲームもポータブルになり、Wifiで長時間接続してオンラインで楽しむゲームも増加。
スマホでできることが増えたため長時間、いわゆるスマホ首状態(画面を見て下を向き続ける姿勢の状態)になっている人を見かけることが増えました。
スマホで下を見続けることによってできるスマホ首(左)と正常な姿勢(右)
首痛の原因がスマホ首にあるとも言われます。
しかし、本当にそうなのでしょうか?
今回はそのあたりを探ります。
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首痛の原因はほんとにスマホ首?
まず、世界中で発表されている論文をリサーチしてみました。
するとどうやら、スマホ首が必ずしも首痛の原因とは限らないようです。
以下、私が考えるその理由です。
理由1
姿勢のお話はこちらの記事でもいたしましたが、姿勢と痛みとは直接的な相関関係は必ずしもありません。
理由2
首の痛みというのは筋肉の負担に加えて他の要因が影響する症状です。例えば噛み合わせの問題、目の問題、心理的要素、様々な要素が関わってきます。
ですので、スマホ首がその一因ではあっても、それだけが理由というのは少々乱暴です。
理由3
体というのはその時の状態に適応するようにできています。
仮にスマホ首であっても視覚情報、頸部に掛かる重力その他の影響を統合して最小限の負担になるように体は調整をします。
ですので、スマホ首で負荷がかかっていても、軽減されるように体が自動調整している側面があります。
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スマホ首はストレートネックになるので首の痛みにつながる?
スマホ首だと頚椎の湾曲がなくなって、いわゆるストレートネックになるから痛みが出てくるという話があります。
しかし、実際にはストレートネックと首痛に関して直接的な関係は明白になっていません。
ストレートネックにより頸椎の関節に負担がかかり関節症を助長する可能性はありますが、それが短期的な状態であれば大きな問題を及ぼしません。
そうか。じゃあスマホ首ってそんなに心配しなくっていいんだ。
関係ないのであればずっとスマホ見続けようっと。。。
そんな風に思った方。注意です。
スマホをみるとどうしても下を向いてしまします。
それがいわゆるスマホ首の状態です。その状態やその姿勢自体は上述のように短期的には問題はありません。
しかしスマホを何時間もいじりっぱなしというのは話は別です。
もし何時間もスマホ首の状態を続けると持続的な筋緊張があり、肩こりなどの症状を感じやすくなります。
ようするに「スマホ首の状態」を脳で形状記憶させない事が重要です。
形状記憶する前にリセットをすることが必要となります。 例えばバンザイしたり、ストレッチをしたり、振動するローラーで振動マッサージなどをして「スマホ首の状態」をいったん解除してやることが重要です。
スマホ首に限らず同じ状態を長く続けることはよくありません。
痛みを防ぐにはとにかく体をよく動かすこと。
それが一番大切です。
参考文献
http://static1.squarespace.com/static/57260f1fd51cd4d1168668ab/572617390bc068d41355b4dd/572617d90bc068d41355bd1a/1462114265670/spine-study.pdf?format=original
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