ドクターエアから新発売された振動ボールの効果はいかに?
振動するフォームローラーで人気のドクターエアから、新たにボールタイプの新製品「3Dコンディショニングボール
」が発売されました。
振動ローラーは大人気になりました。
周囲のアスリートも遠征に持っていって自分でコンディショニングできるようになったり、何かと重宝していたようです。
ボールタイプになってどう効果や使い方が変わるか、レビューしたいと思います。
大きさは直径12㎝とソフトボールよりも若干小ぶりな大きさです。
重さは約850gと振動フォームローラーより軽く、女性でも片手で簡単に扱える重さです。
一番の特徴は3分間に最大12,000回の超微振動という高振動の刺激を与えられることかと思います。
また、球状なので体の各部位にぴったりフィットして細かな部位にもピンポイントでアプローチすることができるようになりました。
ピンポイントで当てることにより臀部など筋肉や脂肪の厚みがある部位でもしっかりと振動を伝えることが可能です。
付属のアシストカバーがついているので首肩や背中・肩甲骨周りなど自分でケアしにくい部位も簡単にセルフケアできます。
短期の遠征だとフォームローラーはかさばるし・・と持ち運びをためらった人でも、このサイズならカバンにうまく収まってくれそうです。
さて気になるその効果は?
振動による筋肉の緩和、リラックス効果は変わらず期待できるかと思います。
深部の筋肉に振動が届いているのか?というのは未だ研究がなされていないのですが、体感としては奥まで響く感覚は思いっきり実感できます。
では、何かと話題の筋膜への効果はどうでしょう。
こちらの記事も参考にしてください。
本年度、開催されたInternational Fascia Research CongressというFascia(筋膜と訳されることが多い)の学会でも未だに医学的な見地から刺激がFascia(筋膜)という組織にどのように影響するのか?という事に関しては未解明のままとなっています。
しかしながらFascia(筋膜)という組織を多角的に捉える基礎医学分野の方々から発表によると色々と考察が可能です。
まずFascia(筋膜)というのは体を包むボディースーツのような膜をイメージしますが、学会の見地からは細胞外マトリックスとミクロなレベルの一つの提起がされています。
細胞外マトリックスに関してはこちらの記事も参考にしてください
細胞外マトリックスは細胞を生み出すベッドのような存在で、細胞は細胞を育てるベッドの上で栄養を得て育っていきます。 そのベッド(細胞外マトリックス)を作っているのは、コラーゲンなどの繊維、基質となる成分(グルコサミノグリカン、プロテオグリカン)、間質液(水分)3つの要素です。
つまり膜という線維成分のみではなく潤滑油的な基質成分も含んでいる組織です。
そこに振動を与えると??
体に振動という刺激を加える事で体の線維の元「線維芽細胞」を活性化することができます。
線維芽細胞が活性化すると細胞外マトリックスの基質成分のグルコサミノグリカンの主要である頻繁に耳にするヒアルロン酸の生成を促します。
ヒアルロン酸は体の潤滑油となっているので滞っている筋肉と筋肉のFascia(筋膜)をうまく滑らかに動くようにしてくれます。
筋肉の伸張収縮は単体の筋肉だけでなく近接する筋肉の影響を受けることは研究でも知られており、適切な筋収縮やストレッチが行われないとスポーツパフォーマンスに影響する可能性が大きいです。
特にアスリートはトレーニングや試合などによってヒアルロン酸の成分を変化させて炎症が起こりやすくFascia(筋膜)の潤滑を妨げてしまっています。
そのため日々のコンディショニングで振動ボール、ローラーなどでしっかりとパフォーマンスや疲労を回復させるべくFasciaの潤滑をよくする必要はあるでしょう。
現在日本や海外でも活躍するアスリートたちも続々と使用を開始しているとの事で、実際のアスリートの感想も今後加筆していきます。
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