ストレッチで柔軟性は向上しない? ストレッチで効果があることとないこと

ストレッチって実際どんな効果があるの??

部活生時代に集団でやらされていたストレッチ。80年代は反動をつけたバリスティックストレッチ、90年代くらいからスタティックストレッチなどをやらされていませんでしたか?

最近では「運動前のスタティックストレッチはNG」という事も一般的に言われるようになりました。

さて、そのストレッチ、何の為にやっているのか?

ストレッチは何に効果があるのか?

可動域を上げる?運動のパフォーマンスを上げるため?

運動後のリカバリーのため?

実際のところ分からずにやっている。もしくはやらされている方がほとんどではないでしょうか?

スポンサードリンク



まず、ストレッチは何を伸ばしているものなのか?

いわゆるスタティックストレッチをすると腱や筋腱移行部は実際のところストレッチされていません!

何が伸ばされているかというと錘内筋と呼ばれる筋肉のセンサーの部分が伸ばされているんです。

なので、例えば運動前にふくらはぎのスタティックストレッチを行うと筋肉の収縮に対応する筋腱が伸びずに腱や筋腱移行部を損傷する可能性が高まります。 

いやいや実際に毎日ストレッチをして股関節が開いたり、肩が上がったり柔らかくなっている!という方。

ではリサーチ的に実際可動性は上がっているのか? 様々な文献があります。

まずは可動性が上がる

“Active and passive stretching both appeared to increase the flexibility of tight hip flexor muscles in patients with musculoskeletal impairments.” Published by Winters MV in 2004

“These data indicate that static stretching 1 repetition for 30 seconds 3 days per week increased hamstring length in young healthy subject” Published by Davis DS in 2005

“After 4 weeks of stretching, there was a statistically significant improvement in hamstring length (p < 0.05) using active stretches as compared with passive stretches. From weeks 4 through 8, hamstring length for the active stretching groups decreased. After 8 weeks of stretching, the passive stretch group had the greatest improvement in hamstring length.” Published by Fasem JM in 2009

“Stretching produced no significant change in maximal contraction but significantly decreased stiffness and hysteresis.The present results suggest that stretching decreased the viscosity of tendon structures but increased the elasticity.” Published by Kubo K in 1985

次に可動性が上がらない

“These data also suggest that active self-stretching and PNF-R (proprioceptive neuromuscular facilitation) stretching 1 repetition for 30 seconds 3 days per week is not sufficient to significantly increase hamstring length” Published by Davis DS in 2005

“A single session of 3 straight-leg raise hamstring stretches did not change pelvis, hip, or knee running kinematics” Published by Davis Hammonds AL in 2012

“Six weeks of sustained 30-min daily stretch does not increase the extensibility of the hamstring muscle of healthy individuals.” Published by Ben M in 2010

There are also many more articles that have found that stretching does not improve flexibility. Interesting isn’t it? It will all make sense in the end. Please keep reading.

1000以上の文献をレビューした結果、現在の見解は。。。

「ストレッチでは可動性は向上しない!」という結論になっています

“Stretching does not have clinically important effects on joint mobility in people with, or at risk of, contractures (stiffness in the body) if performed for less than seven months. The effects of stretch performed for periods longer than seven months have not been investigated.” Published by Katalinic OM in 2010.

では運動前にストレッチをするというのは?

やはり運動前にはスタティックストレッチをするとスポーツパフォーマンスを低下させる可能があります。

“Substantial evidence is now available to state that static stretching can impair strength and power performance…” Published by Young WB & Behm DG in 2002

“After static stretching, there were significant overall 9.5% and 5.4% decrements in the torque or force of the quadriceps for maximal voluntary force. Force remained significantly decreased for 120 min (10.4%)” Published by Power K in 2004

運動後のリカバリーには?

明日筋肉痛にならないようにストレッチ。

以下のリサーチによるとこれも無意味かもしれません。

Kellmann M. Underrecovery and overtraining: Different concepts—similar impact? In: Enhancing Recovery. Kellmann M, ed. Champaign, IL: Human Kinetics, 2002. pp. 3–24.

ストレッチはケガの防止に役立つ?

柔軟性はケガの予防に有益とは言われています。

しかし、ストレッチ=柔軟性が上がる=ケガの予防につながる

という図式が成り立つかというとリサーチ的にはNoです。

スポーツ前後のストレッチとスポーツ障害、筋肉痛の関係性➡(1)(2)
ストレッチが運動に関連した障害の予防になるか➡(3)

非常にネガティブな結果がリサーチには多いです。

しかしながら、経験則でストレッチをしている方が調子はいい、あまりケガをしないという方もいるのかと思います。

ケガをするというのは要因が多すぎて原因が特定しにくいため、一概にこれをしたら、この栄養をとったら、と単一の要因だけに注目するというのはおすすめできません。

とはいっても、ストレッチはケガの予防に繋がらないからやらなくていいや~というのも逆にリサーチを鵜呑みにし過ぎかもしれません。

ストレッチは神経トーンを低下させてリラックスさせる効果はあります。
その為、こむら返りや痙攣などの予防に効果があるかもしれません。

ストレッチすることですっきりするという人はケガの防止という目的にこだわらずやる価値はあると思います。

(1)BMJ. 2002 Aug 31;325(7362):468.
Effects of stretching before and after exercising on muscle soreness and risk of injury: systematic review.

(2)Scand J Med Sci Sports. 2010 Apr;20(2):169-81. doi: 10.1111/j.1600-0838.2009.01058.x. Epub 2009 Dec 18.
To stretch or not to stretch: the role of stretching in injury prevention and performance.

(3)Man Ther. 2003 Aug;8(3):141-50.
The efficacy of stretching for prevention of exercise-related injury: a systematic review of the literature.

まとめ

  • スタティックストレッチなどは体の組織をストレッチしているというより筋肉の中の神経のトーンを伸ばしている。
  • スタティックストレッチは怪我の予防や運動後のリカバリーなどの目的では効果が期待できない可能性がある。

  • スタティックストレッチは神経のトーンを抑えリラックス効果がある。

    私自身、スタティックストレッチは日課です。

    何でしょう。やっぱりリラックスするんですよね。後、イチローの様にルーティーンになっていてそれでスイッチ入るというか。

    まあ、何が体で起こっていてどんな効果があるか分かったうえでやる分には良しとしましょう

  • コメント

    1. この記事へのコメントはありません。

    1. この記事へのトラックバックはありません。

    CAPTCHA


    最新記事

    1. スマホ首は首痛の原因となりうるか?「スマホばっかり見て姿勢が悪いと首が痛くなる!」 そんな脅…
    2. 足底筋膜炎に悩む人に朗報!?震えるローラーの効果とは?最近、ネットでも人気の…
    3. 感覚を研ぎ澄ます4つのサプリメント 「体の違和感とは?」の記事でもご紹介しましたが、 …

    ピックアップ記事

    1. 足底筋膜炎に悩む人に朗報!?震えるローラーの効果とは?最近、ネットでも人気の…
    2. 最適なウォーミングアップとは?近年、ウォーミングアップとしては静的ストレッチは効かないという研究が多…
    3. クレアチンを摂取すると肉離れや筋肉痛を引き起こすという噂を検証最近はトレーニングのパフォーマンス…
    PAGE TOP