本格的な夏の暑さがやってきました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
最近のような暑い日に運動、スポーツをした日は足がつったりしますね。
慢性的につるという方もいるかもしれません。
今回はやっかいな「足がつる」ということについて最新の知見をお伝えします。
足がつるのはミネラル不足だからバナナやスポーツドリンク飲めって言われていたけど違う?
昔の部活では足がつるのは、ミネラル不足だからバナナを食べろ!とかスポーツドリンクを飲め!などと言われていました。
また、近年ではそのような足がつる理由は、筋肉の微小的な組織の損傷で炎症が起きているからとも言われてきました。
では、最新の見解ではどうなんでしょうか?
昨年のアメリカンアカデミーオブニューロロジー(神経学)での発表では足がつるのは「筋肉」の問題ではなく「神経」の問題だと言及されました。
α運動ニューロンという筋肉の収縮の検出器が繰り返し発火をして過剰な収縮を促しているからという見方が現在では広がっています。(参照論文1)
筋肉を収縮する神経に対して頑張れ!頑張れ!という伝達が出ているのに対して抑制する頑張りすぎるな!という伝達のバランスが狂ってしまっているのが原因という事です。
要は過剰ながんばれに対して抑制が追いついていないという状態。
一例として挙げると、トップトライアスリートのクレッグ・アレクサンダーは充分な水分や電解質を摂取していても毎回レースでは筋肉がつってしまっていたそうです。
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水分や電解質で防げないなら?何を取ればいいの?
ミネラルや電解質でつることが防げないなら、何を取ればいいのでしょうか。
アメリカのスポーツ栄養士のAlan McCubbinは「ピクルスの汁」を勧めています。(2)
要するに酢です。
酢を摂取することにより、神経的な反射による筋肉の過剰な収縮を抑えることができるとしています。
その他、しょうがやシナモンなど神経作用を抑えるものも同様の効果があるとして勧められています。
しかしながら、運動中に酢を飲むというのはなかなか厳しい。。
ここからは個人的な見解ですが、この足がつる新メカニズムを理解し、解決策として抑制性の伝達を促すのがいいとなると、自分が好きな味のドリンクを飲むのがいいのではと思っています。リラックス効果が得られバランスがとれると予想します。
また、よく足がつったらその部分をストレッチするように伸ばしますね。実際のところはその効果としてははっきりしていません。
現在アスリートの世界では、そのまま収縮の伝達が「収まるまで待つ」という極めてシンプルな処置が言われています。
また、個人的には、待つという事に加えて、擦るなどを加えたらさらに収縮をコントロールできると思っています。
お試しください。
- いずれにしても慢性的にどこかの筋肉がつるという事は、その部分に何か問題があるという事。
- 筋肉や神経系の伝達異常などをチェックして早めに対処した方がいいでしょう。
- マラソンなどのゴール間際や、大事な試合の途中とかでなってしまったら大変ですからね。
(1)
https://www.aan.com/PressRoom/home/GetDigitalAsset/11529
(2)
Reflex inhibition of electrically induced muscle cramps in hypohydrated humans.
結局なにも新しい解決策は書かれてないってか