プロテインの摂取で気をつけておきたいこと

コンビニのような身近な場所でも、プロテインバーやタンパク質を強化した食品が出始めて「プロテイン=筋肉」という短絡的なイメージもだいぶ脱却してきました。

20年くらい前の日本から考えると信じられないくらいですが、いいことですね。 タンパク質は当然、アスリートだけでなく一般の方にも三大栄養素の一つとして重要な栄養素です。筋肉だけでなく皮膚、血管壁、髪の毛、酵素、など様々な部分で大きな役割を担っています。
ただ、過剰に期待し過ぎるのも問題で、タンパク質だけを取ればOKというわけではもちろんありませんのでご注意。

例えば、話題になった研究で「プロテインパウダーの摂取で骨のミネラルの減少を抑えられた!」という研究があったのですが、詳しく文献を読むと実はプロテインパウダーにカルシウムやビタミンDが入っていたということでした。 タンパク質はミラクル栄養素ではなく大事な栄養素の一つ。ただ、その大事な栄養素を蔑ろにしていてはトレーニングのパフォーマンスや日常生活へ影響を及ぼしてしまいます。

タンパク質摂取量の目安とは?

摂取タンパク質の推奨量は俗に体重×1gなどと言われています。

一般の体重70kgの人であれば70gのタンパク質摂取が推奨です。

しかしながらこちらも世界的に議論があり、総摂取カロリーの4~5%が必要と言われたり『New England Journal of Medicine』では体重当たり0.5gなどとマチマチです。 人種、体組成、文化的な背景、総摂取カロリーの違いなどもあるので一概には言えませんが、 おおよそ体重当たり0.5-1gの範囲という事にはなるでしょう。

アスリートにおいては、こちらも議論がありますが、おおよそ1.8g×体重が窒素バランスを維 持するために重要とされています。 激しいトレーニングをする際には2.2g×体重が理想とされています。

ここで窒素バランス(Nitrogen balance)をご説明しますと、 骨格筋や内臓の筋肉、血漿タンパクなどを維持するためにタンパク質から摂取する窒素がエネ ルギーとして使用されます。

激しい運動などで消費量が多く受容と供給のバランスが崩れると筋肉が分 解されてしまいます。つまり筋肉が痩せてしまします。 逆にこの供給に余裕があるとトレーニングによる分解合成が効率よく行われ、筋肉が発達します。


タンパク質およそ6gに対して1gの窒素が含まれます。 タンパク質は常に分解と合成が繰り返されていて、それによって窒素バランスが保たれていま す。トレーニングをする人はタンパクの消費が多いのでこの窒素バランスを高く保つ必要がありま す。

またこの窒素バランスは一般の人でも栄養の摂取状況によって崩れてしまいます。

そのためにもタンパク質の日常的な補給は一般の方もアスリートにとっても共に重要です。

基本的には食事でタンパク質を摂取するのがベストであると様々な機関で推奨されています。 しかしながら食事で必要量を摂取しようとすると過剰なカロリーになったり経済的にも負担がかかったりします。

そのためにプロテインパウダーやプロテインドリンクなどで補助すると簡易にタンパク質が補給しやすいです。

プロテインの種類

プロテインを摂取する際にはまず、プロテインの種類を考慮する必要があります。 主に国内で販売されているものはホエイ、カゼイン、ソイの三種類かと思います。 (個人的には乳製品の摂取ができないので海外輸入品の植物性プロテインを摂取しています 。『Vega』などのブランド。もしくはWPIでクオリティの高いものを摂取しています。)

ホエイプロテイン

ホエイプロテインのよいところはアミノ酸組成に優れていることです。 特にトレーニングする上で重要な必須アミノ酸BCAAに優れています。 吸収が早く60-90分で吸収できるのでトレーニング後に効果的な摂取になるでしょう。

ホエイプロテインは主に3つに分けられます。

WHC(Whey Protein Concentrate)

タンパク質の含有量が75-85%程のものになります。 市販のプロテインパウダーも主にこの範囲が多いです。 タンパク質含有量は重要な確認項目でWHCのような75%の含有量であれば100g摂取すると75gのプロテインが入っているという事になります。 タンパク質含有量が高い方がプロテインのソースとしては良い品と言えるかと思います。

WPCで気を付ける事は乳糖が含まれること。自覚がない方も多いかもしれませんが、テストをすると乳糖不耐症の方は多いので、下痢などの顕著な症状がでなくても少しでも乳製品を摂取して不調をきたしたら他のプロテインを選ぶ方が良いでしょう。 コストパフォーマンスが良く味も良いので簡単に取りたい方には嬉しいプロテインです。

WPI(Whey Protein Isolate)

タンパク質含有量が90%を超えるプロテインのソースとしては優良品です。 またタンパク質の質もよく「タンパク質を摂取する」という目的であれば合致するものになります。 若干味が良くないという場合もあります。 乳糖が含まれることもあるので、乳糖不耐症の方は乳糖不使用との記載があるかどうかを確認し てください。そして製造の関係で価格が高いというデメリットがあります。

WPH(Whey Protein Hydrolysate)


分解されたタンパク質になります。 タンパク質含有量は90%以上と高いですがBCAAが少ないというデメリットがあります。 また味が苦いという問題もあります。

カゼインプロテイン

カゼインプロテインも多く販売されていますがBCAAの配合が少ないというデメリットがあります。 消化が緩やかで寝る前などに摂取する際やダイエットコントロールには有益な側面があります。 カソモルフィンというカゼイン由来のアミノペプチドが含まれ、オピオイド効果がありモルヒネ様作用 を引き起こすと言われていたりします。

ソイプロテイン

その名の通り大豆由来です。その為イソフラボンが含まれ女性には良い効果があると荒れる一方 男性にはテストステロンへの影響も謳われているために男性の大量摂取は注意が必要です。

上記3種類だと価格さえクリアできればWPIがお勧めではあります。

ただ味や消化なども考えると私の体には『Vega』などの植物プロテインがいいのですが国内だとあま りなくて個人輸入に頼らないといけないという大きなデメリットが。

その他、プロテイン摂取で気をつけたいこと

数値
Protein efficiency ratio タンパク質効率比、アミノ酸スコアなども重要です。
またBiological value(BV)も気にしたいところです。 吸収されたタンパク質が実際の体にタンパク質として取り込まれる割合の尺度になります。 ホエイでは104、卵100、肉魚が80ほどで、カゼインだと77ほどになります。

プロテインの原材料の質


細かく気にする人は気をつけたい要素です。
詳しい研究はあまりでていませんが、今でもグラスフェッドの肉や乳製品が安全と人気があります。栄養面でそれほど違いはないという話ですが、選ばれる理由としては「安心」という部分が大きいかと思います。

この「安心」はプロテインにおいても大事かと思います。
例えばカルシウムだと国内だとあまり言及されていませんがカルシウムナイトレート、サイトレートなど色々と原材料などで異なり吸収力が変わります。

その原材料の由来は卵の殻などの廃棄物であったり、貝殻などの廃棄物から作られるものや、植物から抽出されるものまで様々です。
私もサプリメントのプロデュースに関わったことがありますが、その原材料をどうするのかでコストが大きく変化することを実感しました。

栄養学的、リサーチ上では変わらないかもしれませんが、体に摂取するものなのでより安全でという要素は気を付けたいところです。

以上色々とプロテイン摂取で気を付けたいことを羅列しましたが、目的、用途、コスト、味などの嗜好様々な要素を考慮して摂取して健康な体、競技のパフォーマンス維持、向上を目指してください。

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