質問:くせになったふくらはぎの肉離れ、どうしたら元に戻せる?

質問:ふくらはぎの肉離れを一度したら、くせになったようでちょいちょい痛みが走るし、無理すると軽い肉離れになったりします。どうしたら元に戻せますか?

こちらマラソンにも出られる社会人アスリートの方からの質問です。

肉離れをしたら「クセになる」

これは都市伝説的に医科学の世界でも言われている事です。

しかしながらその「クセ」というのが実際は明白に分かっていません。

肉離れは主に”自家筋力または介達外力によって筋が過 伸展されて受傷するもの”とされています。

簡単にいうと筋肉が伸びつつ強い収縮を伴って、そのストレスに耐えきれず周囲の血管や筋線維、筋膜などを損傷してしまう状態です。

肉離れがグレード2以上という組織の損傷が強い(この場合は内出血が伴うことが多いです)際には、損傷した組織を早く動ける筋肉に戻すべく体は瘢痕組織という硬い線維の集合体を作って、損傷した組織を回復しようとします。しばしば筋肉の「かさぶた」などという表現をされたりします。

おおよそ4〜6週間でこの”筋肉のかさぶた”は形成されます。

しかしその瘢痕組織は一度できてしまうとなかなか元には戻りません。

(巷には肉離れを散らすとか。。。一発で瘢痕組織をリリース!なんていう人も出ているようですが。。鵜呑みにするのは危険です)

この瘢痕組織は厄介なものですが、瘢痕組織ができきっていない状態で無理に動いてしまうとこのガチガチな組織がより拡大したり、周りの組織を悪化させてしまいます。

肉離れは、症状も痛みも見えないだけに自己判断は禁物です。

エコーのある整形外科や接骨院で必ずみてもらうことをお勧めします。

エコーで見ると、肉離れの際は以下のような黒くぼやけたゾーンである血腫が確認できます。触って硬いという判断はあてにしないでください!!非常に主観的な曖昧な判断ですのでしっかりと客観的に評価できる方法で確認しましょう。

この血腫は瘢痕組織形成と伴に消えていきます。

このタイミングで、筋力や可動域、動きに対する不安、実際のスポーツの動きに対応できる状態になったら運動に復帰するのを勧められます。

瘢痕組織ができていて硬いから肉離れが癖になる?

実はこの瘢痕組織と肉離れの再受傷の関係というのは議論されているところです。瘢痕組織が残っていても可動域や筋力、ランニングメカニズムに影響しないことや再受傷率と直結しないという研究なども出ているのです。

おそらく瘢痕組織が形成されていても、筋肉はその他の線維で補填し運動できる状態になっていると推測されます。

では癖になるのはなぜか?

これは明白になっていないだけに推測論でしかありません。

近年言われているのはNeuromuscular Starinという神経伝達的な問題。

ハムストリングの肉離れをするとハムストリングを通る坐骨神経の延長の神経の伝達速度が低下するなどという研究もあります。

一度受傷をすると、何かしらの影響を受けて体が感覚自体を鈍くしている可能性があります。

では癖にしないためにはどうすれば良いのか?

一度なってしまった方には申し訳ないですが、やはり一番大事なのは初期の処置。

まずは痛みのコントロールと炎症コントロール。

痛みをコントロールするには微弱電流やアイシングなどが効果的です。

また数日経ったらコンプレフロスによる圧迫も良いでしょう。

炎症コントロールには栄養バランスをしっかりとるのに加えて抗炎症作用を期待できるターメリックやシナモンなどのハーブ、ビタミンACEやオメガ脂肪酸などを積極的に摂取すると良いでしょう。

よくある処置で疑問視されるのがまず固定。

安静にするのは大事ですが、固定をすると組織をより硬くする要因になってしまいます。

また安静といっても寝っぱなしはよくありません。重力がかかることで筋繊維の元の部分を再構築してくれます。

運動に戻るにはどうしたよいか?

炎症が治ったら少しずつストレッチや体幹系のトレーニング。

そして伸びながら筋肉が働くような運動をします。

例えば、ハムストリングで有名なリハビリがノルディックカールという運動です。

こちらはプロの選手もやるリハビリですが強度が強いので一般の方には難しいかもしれません。

その場合はこのような種目もいいでしょう

ふくらはぎの場合はこのような感じ

ふくらはぎは損傷した部位が速筋の腓腹筋か遅筋のヒラメ筋かで処置が変わります。

ヒラメ筋の場合はより荷重をかける運動を加えると良いでしょう。

例えば後ろ歩き、坂道をゆっくり降るなど。

このような伸びながら行う運動の何がいいかと言うと。

肉離れをしたら筋繊維が短くなり、筋肉の線維の角度が変わってしまいます。

このようなエクササイズをすることでそれを戻すことが期待できます。

それでも何か違和感があって癖になりそう、と言う方は競技や動きに対する不安感を消すべく、不安定な状態や早いステップワーク、対人を考えた動き、急に止まってまた走る、などなど様々な動きをしてその都度動くことに対する不安感を消して行きましょう。

また日常的な要因も体の違和感に繋がります。

基本的な水分摂取、栄養、睡眠、過度なストレスの回避。そのあたりもコントロールする必要があります。

兎にも角にも長く楽しく運動を続けられるように日々のコンディショニングを基本的なことから気をつけて運動を楽しんでください

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